歌を録音する場所と防音
〜ボーカルの自宅録音講座〜

もうだいぶ前の話ですが、デモ音源を送ってきたボーカリストの方で「コンサートホールみたいなところで録音できたらもっと良い音で送れたのに」と書いてあったことがあります。そのデモ音源は音が悪く、応募者もかなり多かったこともあり、ワンコーラスを聴き終わる前に聴くことを断念しました。

これだけDAW環境が普及しているにも関わらず、録音する場所に関して、知られているようで意外と知らない方も多いのだと思い、もちろんこちらから連絡を取ることはありませんでしたが(仕事なので)、なぜか印象には残っています。

これは録音ツールとか以前の問題なので、このページでは宅録(自宅録音)初心者のボーカリストのために、ボーカルを録音する場所と防音について書いて行きます。

歌を録音する場所

歌を綺麗な音で録音するには、やはりスタジオで録音しなくてはならないと考えている方が多いと思いますが、実際のところはそんなこともありません。

確かにレコーディングスタジオで録音するに越したことはないのですが、重要なのはマイクだったり、オーディオインターフェイスやレコーディング時のレベル合わせなので、別に音楽スタジオでなく、自宅でも充分に綺麗な音で録音することができます。

スタジオに入ることにより満足する方も居るかもしれませんが、何の知識も、目的もない状態で、スタジオに入っても、スタジオ代が無駄になるので、スタジオに入る時は、必ず目的を明確にしてから入るようにましょう。

左のBryan Adams(ブライアン・アダムス)の2004年に発売されたアルバム「ROOM SERVICE」は実際にツアーの合間に、ホテルの部屋にレコーディングシステムを作り、録音されている曲も多数あります。「よく聴くと本当にルームサービスのベルの音が入っている」とBryan Adams本人も言っています。

Bryan Adams

2005年4月に日本に来日したときもライブの合間に新曲を数曲ホテルで録音したと言っていましたが、2007.4月現在、未だにNEWアルバムはリリースされていません。(*1)Bryan Adamsのオリジナルアルバムの発売延期は日常茶飯事ですが、時間が掛かっても必ず良い作品をリスナーに届けてくれます。

Bryan AdamsはいくつになってもTシャツとジーンズでライブをしていて、まさに永遠のロックミュージシャンです。本当に格好良いです。また彼の曲は日本人好みのメロディーなので、スポーツニュースやいろいろな番組で頻繁に使われています。最近では写真に凝っているみたいです。


(*1)Bryan Adamsのニューアルバム「11」が2008年3月に発売されました。過去2年間にツアーでまわったホテルや楽屋でレコーディングされた11曲が収録されているアルバムです。

ボーカリストの防音

以外に見落としがちですが、音楽をしている人間にとって、特にボーカリストにとって一番ネックでもあり、重要なのは、実はこの防音ではないかと思います。

詳しくは「歌唱力を向上させよう」で書いていますが、ボーカリストは日頃から声を出し鍛錬してなくてはならないのですが、生活リズムや住宅事情などもあり、なかなか好きな時間に歌うというのは上手く行かないモノです。どんな良いマイクや、楽曲があっても大きな声で歌えなければ意味がなくなってしまいます。

もしこれから引っ越しを考えている方で、自宅スタジオを構築しようとしている方は、部屋を探すときに住宅の密集状況にもよりますが、木造のアパートは絶対に避けるべきです。まず防音は無理であり、夜間の音出しは厳しいと考えたほうが無難です。

ミュージシャンの部屋選び

おすすめの物件は一戸建てか、防音加工されているマンションですが、RC壁構造か重量鉄骨のマンションなら、防音加工されていなくても、昼間ならある程度のボイストレーニングやボーカル録音が可能だと思います。

部屋選びはミュージシャンにとって大きな問題です。賃貸物件でもフォレントCHINTAIなどの物件検索サイトで、楽器可もしくは楽器相談の部屋も探せますので、ぜひ以下のサイトで探してみて下さい。物件を探す時期にもよりますが角部屋(できれば最上階)を選ぶと良いです。

ボイストレーニングやボーカルトレーニングをする時間とその場所を確保するというのは本当に大きな問題ですが、人間関係にはルールがありますので、音楽を楽しむうえで、特に夜間の大音量による近所迷惑には充分に気を使いましょう。