ミックスダウンとは 〜ミキシングの基礎講座1〜

ミックスダウンはトラック・ダウン(TD)とも呼ばれ、打ち込み、ボーカル、ギター演奏などでレコーディングをした各パート(トラック)の様々なサウンドの音量や定位をバランスよくミキシングして、ステレオ・2トラック(2MIX)にまとめ上げて行く作業のことです。

初心者のためのミックスダウンガイド

ミックス基礎講座1 画像1

作品のクオリティーを左右

ミックスダウンの際に、各パートの音量バランスや定位の設定はもちろんのこと、EQ(イコライザー)やCOMP(コンプレッサー)などによる調整をはじめ、さまざまなエフェクターを駆使した音作りなど、録音された素材をミキシングのテクニックを駆使して仕上げて行きます。

ミックスダウンは最終的な作品のクオリティーを左右する非常に重要な作業で、経験と多くの知識が必要となります。

どんなに良い曲ができて、良い音質で各パートが録音されていても、ミックスダウンを失敗してしまうと「聴いていて気持が良くなかったり」「曲に勢いがなかったり」と格好の悪い曲になってしまいます。

ミックスダウンで行われる作業

簡単にミックスダウンで行われる作業を書いておくと「フェーダーで各トラックのボリューム調整」「パンでセンター、レフト、ライトの設定」「複数のチャンネルをバスでまとめる」「エフェクターで各トラックを作り込む」「2ミックスファイルの書き出し」などです。

DAWソフトを所有している人なら各トラックのボリューム調整やパンの設定を深く考えずに感覚的にやっている人もいると思いますが、これも立派なミックスダウン作業です。

マスタリングとのバランスも重要

自宅で音楽制作が手軽にできるようになり、ミックスだけでなく最終行程であるマスタリングまで個人でやるのが当然の時代になりました。

音圧を意識した場合はマスタリングとのバランスや兼ね合いも、ミックスダウンでは非常に重要となります。

ミックスダウンの現状

簡単に自宅でミックスダウン

自宅音楽スタジオでは、DTM・DAWソフト、デジタルMTR(マルチ・トラック・レコーダー)でミックスダウンを行う人が多いと思いますが、現在はDAWソフトを使用したミックスが主流です。

近年のテクノロジーの進歩によるDAW環境の高性能化などにより、誰でもあまり費用を掛けずに、自宅で市販するレベル作品のミックスダウンやマスタリングができるようになりました。

ミックス & マスタリングは必須スキル

当然、誰でも簡単に手に入る環境ということは作品レベルが上がりますので、DTMで作曲する人間にはミックスダウン&マスタリングは必須スキルという状況も生み出しました。

クオリティーの高い作品を作ることができるようになりましたが、EQやコンプレッサーの使い方をはじめ、このミックスダウンでつまずいている人も少なくないのが現実です。

以前に比べるとハードルは非常に低くなっている

特に歌モノのミックスは難しいと感じている人が多いと思いますが、最近ではミックスダウン(ミキシング)関連の解説本も多数販売されています。

それだけでなく、AIで自動的にトラックを解析してくれ、エフェクト処理をしてくれるプラグインも登場していますので、以前に比べるとミックスのハードルは非常に低くなっています。

せっかく誰でも手軽にクオリティーの高い作品を作れるようになったのですから、ぜひ手持ちのDTM・DAWソフトやデジタルMTRで、ミックスダウンをして良い作品に仕上げてゆきましょう。

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