歌がメインの曲での主役はボーカルであると「ボーカルの入るスペースを意識したミックスダウン」では書きました。当たり前のようなことですが、自分の曲になると、これが意外と冷静になれないモノです。
トータルのバランスを考えてミックスダウン
楽曲はボーカリストのモノ
当サイトの募集企画と関係なくデモ音源を送ってくれる人も結構居ますが、特にアマチュアバンドだと、どうしても自分のパートや打ち込みで時間の掛かったパートを強調したがる傾向があります。
これは歌がメインの曲では「楽曲はボーカリストのモノである」という基本的なことを忘れて、ボーカリストのことを考えないで作詞する作詞家志望の人にも言えるかもしれません。(かなり多いです。)
引き立て役にする
引っ込みっすぎというのも、それはそれでまた問題がありますが、素晴らしい演奏や打ち込みであれば、ミックスのバランスを崩してまで強調しなくても聴く人が聴けば分かります。
そのためミックスダウン時には各パートのバランスを考えて、愛着のあるパートでもボーカルがメインの楽曲ではあえて引き立て役にすることも覚えましょう。
トータルのバランスを考えて音楽制作することができない人は、なかなか大成はすることは難しいと思いますので、ミックスダウンの作業の際は上記のしたことを気に留めておくと良いと思います。
最近はバーチャルボーカル音源のボーカロイド(VOCALOID)などがありますが、あらかじめ「ボーカルも楽器の一部である」というコンセプトの元に楽曲制作をしている人は別ですが、ボーカルがメインの楽曲の場合はVOCALOIDも同様です。
ミックスダウン上達へのキッカケ
サウンドWEBマガジン
現在公開している脱素人クオリティーを目的としたWEBマガジン『ミックスダウン & マスタリングのコツとテクニック』のデモソングも上記の方法でミックスしています。
第13回の「ラフミックスの制作とミックスの順番」が参考になるのではないかと思います。
質問をベースにして作成した「サウンドWEBマガジン」はミックスダウン上達へのキッカケをつかむことができるのではないかと思います。
マスキング処理も解説するミックスの必勝講座
令和元年に更新を再開したこの「DTM・DAWの音楽制作必勝講座」ではミックスダウン実践講座である「ミックスダウンの必勝スキル講座」のなかで「ミックスダウンで知っておきたいテクニック」と「ミックスダウンの流れ 〜デモンストレーション〜」を公開します。
今回紹介したミックスの手順で、音色、定位、周波数、各パートの絡み具合などを意識して、EQで重なった周波数帯域を調整して行くマスキング処理や、近年のスタンダードな手法であるステムミックスなど、基本的なことからハイレベルなことまで詳しく解説してゆく予定です。
当然、ドラム、ギター、ベース、ボーカルのコンプの掛け方をはじめとする各パートのエフェクト処理の仕方などを紹介してゆきます。