作詞をする人にはストリーテラーとしてのセンスだけではなく、並大抵ではない言葉や、その響きに対するセンスが要求されるということが、今までの作詞の基礎講座を読んできた人には理解できたと思います。
また職業としての作詞家の道を選んだ人はボーカリストの特徴を把握してボーカリストの良さを最大限に引き出してあげようと日々努力しています。
その結果としてアーティストやスタッフから信頼されて、単発ではなく長い期間に渡り、作詞を依頼されることになります。
作詞家としての道
作詞家も歌えたほうが良い
作詞家だから歌えなくても良いと思っている人もいるかもしれませんが、作詞家でも書き上げた詞の字余りや字足らずを確かめたり、イントネーションを確認するためにも歌えたほうが良いです。
ほとんど触れられることはありませんが、職業として専業で作詞家をされている人でも、昔はシンガーソングライターで自らも歌っていたという方も少なくはありません。
もちろんある程度はギターやピアノなどの楽器も弾けて弾き語りもできます。
そのために「詞」は歌うための言葉ということを充分に理解しているので、ストーリーテラーとしての力量はもちろんのこと、譜割り変えや、言葉のイントネーションに対する意識とセンスも非常に高いです。
作詞オンリーで生きる道
今まで書いてきたことからも推測することができると思いますが、言葉のプロであるはずの専業の作詞家は本当に少なくなってしまいました。
効率の良い作業をしているシンガーソングライターや、作詞、作曲をともに自分でする作編曲家、作詞を兼ねるボーカリストが多いです。
専業で作詞オンリーで勝負をしようとしている人が、彼等と同じラインの上に立つためには、ボーカリストの特徴を必ず把握していることが最低条件になります。
自分の作った歌詞をそのボーカリストが歌っている姿を想定して、彼等にはない専業作詞家ゆえの、歌詞を作るというのが、現状では作詞オンリーで生きる人の唯一の道です。
もし「わたしの詞に曲を付けて下さい」というスタンスで、ボーカリストのことを考えないで作詞する作詞家志望の人では、相当なコネでもない限り、職業としての作詞家の道を切り開くことはかなり難しいと思います。
作詞家の道を切り開ける可能性
作詞だけで職業としての作詞家の道を切り開くことは本当に難しいんだと思った方が多いとは思います。
数多くいる作詞家志望の大多数の人は、これらのことを知らないままに「作詞」ではなく「作詩」をして「何かを表現している」という恍惚感に浸っているのです。
そのため、このページを読んだ方は、もうそれだけで作詞家として、1歩も2歩もリードしたと思っても良いと思います。
そして、このページを読んでみて、さらにやる気になった人は、自分の才能を信じて的確に自分をプロモーションをして行けば、作詞家の道を切り開いて行ける可能性があるのではないかと思います。
作詞の基礎講座の結びに変えて
作詞の基礎講座はここまで
状況を見て文章や例題を付け加えることもあると思いますが、とりあえずは作詞の基礎講座はここまでです。
管理人は仕事でも作詞をしますが基本的には作編曲家です。かなりの運と出会った人に恵まれたということもあり、生活として成り立ち一般に勤めている方よりも早くマイホームも手に入れることができました。
なぜ音楽を生活の手段に選んだのかというと、昔ゲームセンターでやった占いのゲームで音楽関連の仕事に向くと出たからです。
かなり単純かもしれませんが人が何かを目指すのはそんな些細なキッカケからではないでしょうか。
自分の可能性とポテンシャルを信じる
占いはともかくとしても、作詞だけではなく、どんな道でも自分の可能性とポテンシャルを信じることが成功への秘訣だと思います。
作詞家で高みを目指している人はがんばってください。
次は本格的な作詞活動をしようとしている方に向けた「作詞のステップアップ講座」に移ります。