作曲にもさまざまな手法や理論がありますが、この初心者DTM・DAW作曲講座は、いろいろな理論は置いておいて、作曲の感覚とコツをつかんでもらうための講座です。
白鍵だけを使う作曲講座
作曲支援ソフトは応用が利かない
このサイトの「初心者にやさしいDAWソフト」で紹介しているコードを指定するだけでオケを作ってくれる便利な作曲を支援してくれるソフトもあります。
しかし、作曲支援ソフトはシンコペーションに弱かったり細かい編集ができないので、何曲か作って行くと応用が利かなくなり、どうしてもありきたりな作品になってしまいます。
このような経験をしている方は、この作曲講座をぜひ実行してみて下さい。キーボードの鍵盤の黒鍵を使わずに白鍵だけを使うので本当に簡単です。
作曲の感覚とコツをつかむことができるだけではなく、この講座を応用して行けば、現在よりも数段高いレベルの作曲をすることも可能だと思います。
音楽制作ソフトは進化している
この講座は2006年に作成したものですが、2024年現在、作曲支援ソフトはシンコペーションにも強くなり、かなり細かいことができるようになっています。
詳しくは宅録スタジオ構築ナビの「はじめてのDTM・DAWソフト選び」で書いている「オートアレンジ機能搭載のコード入力対応ソフト」を読んで下さい。
2014年時点でコード指定でオケを作成してくれる作曲支援ソフトは、PG Musicの自動伴奏・楽曲作成ソフト「Band-in-a-Box」などがあります。
Band-in-a-Boxは、バージョンアップの度に魅力的な機能が追加され、主要DAWソフトとの連携も優れているので作曲や編曲で長く使える音楽制作ソフトです。
作曲の準備
各パートの音を聴く
作曲を始める前に、まずこちらで用意した楽曲を構成する4小節の各パートのMIDIファイルをそれぞれ個別に聴いて、各パートをDTM・DAWソフト(シーケンスソフト)に取り込んでみて下さい。
この曲のテンポ(BPM)は98で、コード進行はC → G → Am → F です。
シーケンスソフトに取り込む
今度は図のようにそれぞれのフレーズを各自のDTM・DAWソフト(シーケンスソフト)に取り込んで下さい。この講座で使用しているDTMはMOTU「Digital Performer」ですが、MIDIに対応していれば、どのソフトでも取り込むことができます。
DTM・DAWソフトに並べて行くと音源による違いはあると思いますが、再生すると「DTM作曲講座サンプルファイル01」のような感じになると思います。各パートはそれぞれ調整していますが、好みでパンやヴォリュームなどを各自で調整して下さい。
繰り返しオケを聴きメロディーを付ける
「作曲の準備」でメロディーを作るための準備が整ったと思いますが、ここからが作曲の本番です。「ドラム」「ベース」「ギター1」「ギター2」「ピアノ」で構成されたオケを聴きながら自分の好みのメロディーを作ります。
はじめはあまり上手にメロディーができないかもしれませんが、できあがったメロディーは立派なオリジナルのメロディーです。
一番はじめの音は「ドミソ」
まだ音楽を始めたばかりの初心者の方のなかには「それではメロディーを付けましょう」と言われて「いきなりそんなことを言われても・・・」と思う方が当然多いと思います。
初心者の方は、まずは一番はじめの音を「ドミソ」のいずれかで始めると良いと思います。
また、オケのテンポに着いて行くことができない方は、DTMソフトで各自でテンポを遅くしてみて下さい。
どれだけ素晴らしい作曲家も、初めて作ったメロディーが完璧という方はいませんので、あまり上手にメロディーができなくても気にしなくても平気です。
メロディーができ上がって行く
繰り返しオケを聴きながら、キーボードを弾いてみたり、口づさんでいるうちに、メロディーができ上がって行くと思います。
管理人が上記の作曲の方法で完成させたのが「DTM作曲講座サンプルファイル02」となります。サンプルファイルでは続きの4小節とインターバル2小節も加えています。ほとんど何も考えずに、大体、1〜2分くらいで作りました。
作曲のコツをつかむために
いろいろなメロディーを作る
ここまで来ると何となく作曲のコツと、作曲はけして難しくないということが、つかめてきた人もいると思います。
「DTM作曲講座サンプルファイル03」は違うメロディーのパターンです。このコード進行とアレンジでも本当に様々なメロディーが作ることができますので、DTM・DAWソフトを持っている方は、作曲のコツをつかむために、何パターンものメロディーを作ってみましょう。
また、でき上がったメロディーは、そのときは気に入らなくても、削除しないでストックとして保存しておくと良いと思います。
コード入力に対応している音楽制作ソフト
この講座はメロディーを付ける作曲のコツをつかむことが目的の講座なので、コードについては触れていませんが、本格的に作曲を始めたい人にはコード入力に対応している音楽制作ソフトをオススメします。
オートアレンジ機能は搭載していないソフトても、コードをDTMソフトに入力して、パート別に好きなMIDIデータを並べてゆけば、コード進行に合わせてくれますので、バックトラックは簡単にできてしまいます。
コード進行に関しては、自分の好きなアーティストの楽曲の楽譜に載っているコード進行などを参考にすれば、悩むことはありません。