多分ですが「初心者DTM作曲講座」で、大体の作曲の感覚というのはつかめたのではないかと思います。
ここからは音楽理論や演奏力など、実際に作曲する際には何が必要なのかを書いて行きます。
今まで作曲をしたくても、時間や機会がなかった人や、楽器に触れたことのない人でも、コツさえつかめれば「作曲はけして難しくないモノ」であるということを理解することができると思います。
楽譜が読めるかどうかはナンセンスな時代
作曲するとき音符を書く必要はない
作曲するときに、楽譜に音符を書いて作曲する人は管理人の周りにはもういません。彼等が楽譜を読めるかどうかは話題にすらならないので分かりませんが、読めない人もなかにはいるのではないかと思います。
しかし、彼等はしっかり作曲や編曲ができプロとして音楽で生活しています。早く言えば作曲や編曲するときに「楽譜が読めるか、読めないか」自体が、もはやナンセンスな時代です。
これを読んだ人のなかには、そういう人は「飛び抜けた才能があるからだ」と思う人もいるかもしれませんが、けしてそういう訳ではありません。
シンセサイザーやシーケンサーの普及
1980年代後半からシンセサイザーやシーケンサーによる打ち込みが普及し、DTMやDAW環境が整った現在では、楽譜に音符を書いたり、読んだりという行為自体が、ポピュラーミュージックの世界では、もはや必要なくなったのです。
話は逸れますが、日本でシンセサイザーやシーケンサーがこれだけ一般に普及したのは、1994年の解散前のTMN(TM NETWORK)時代のキーボードでもあり、コントロールタワーでもあった小室哲哉さんの功績が大きいと思います。
YAMAHAのシンセサイザー「EOS B200」と「EOS B500」
小室さんがイメージキャラクターを務め、ライブなどで使用したYAMAHAのシンセサイザー「EOS B200」や「EOS B500」は、シンセサイザーやシーケンサーが難しいという一般のイメージを壊しました。(実売価格はB200が12万円くらい、B500は約18万円くらいだったと思います。)
価格も「EOS B200」と「EOS B500」は当時のシンセでは安い部類に入り、シンセが難しくて高額であると思っていた人との距離大きくを縮めました。
ポピュラーミュージックの作曲
話を戻すとDTMやDAW環境の進歩とは関係なく、もともとロックやポップスをはじめとするポピュラーミュージックは「歌を口ずさむこと」や「楽器を弾いたりすること」のなかで生まれた音楽です。
そのため、楽譜を読み書きができるかどうかは、作曲には関係のないことなので、作曲をしたくても、オタマジャクシ(音符)に悩まされて、作曲を断念していた人や難しいと感じていた人は安心して下さい。
理論に従って作曲している人は少数
聴いて問題がなければOK!
DTM・DAWの音楽制作講座の理念でも書いていますが、DTMやDAWソフトを使用したり、ギターやピアノなどの楽器を使って作ったメロディーを作曲理論に当てはめて直して行くと面白くない曲になってしまう可能性が非常に強いです。
そのためプロの世界でも作曲する際に、特にポピュラーミュージックの世界では、作曲理論や、コード理論に従って作曲している人は、かなり少数です。
作曲のときに「聴いて問題なければOK!」というような感じで、音楽理論自体をあまり意識はしてはいません。
理論は後から生まれた
音楽理論自体をあまり意識をしないのは、そもそも音楽理論があって音楽が生まれたのではなく、生まれた音楽に対して、人に分かりやすく説明するために理論が生まれたからです。
コードを頼りに作曲
コードやコード進行を覚える
それでは楽譜も理論もなく、何を頼りに作曲や編曲すれば良いのかと言うと「コード」です。
皆さんも歌詞の上に「C」とか「A」のアルファベットが乗っている、歌本を見たことがあると思いますが、そのコードをまずは覚えましょう。
音楽理論から入る人は失敗しやすい
作曲をはじめとする音楽制作をしたいと思っていて断念してしまう人の多くは、音楽理論から入ってしまう人です。
理論は知らないうちに身に付いて行きますので、まずはコード理論などは考えないで、コードやコード進行を覚えましょう。そしてコード感を磨くことが作曲の近道と考て下さい。
作曲するときに楽譜の読み書きや、作曲理論を覚えるのではなく、コードやコード進行を先に覚え「そこそこな曲」を作ることから始めましょう。