トム・ロード・アルジ 〜世界のミックス・エンジニア Tom Lord-Alge〜

Tom Lord-Alge(トム・ロード・アルジ)はプロデューサー、ミックス・エンジニアとしてトータルで3回グラミー賞を取っている超一流のエンジニアです。

ここ数年で日本で最も馴染みのある世界のエンジニアではないかな?と個人的に思いますが、最近は IK Multimedia関連の製品でも、トム・ロード・アルジをよく見かけるようになりました。

ミックス・エンジニア Tom Lord-Alge

Tom Lord-Alge(トム・ロード・アルジ)

Tom Lord-Algeのクレジット作品

U2、The Rolling Stones、 Billy Joel、Phil Collins、Foreigner、Bon Joviなど、Tom Lord-Algeの名前がクレジットされている作品は本当に多いです。

大ヒットした映画『君の名は』でもミックス・エンジニアとして名前がクレジットされていましたが、日本でも浜田省吾さんやOne OK Rock などの作品のミックスをしていますので、多くの人がTom Lord-Algeのミックスを聴いたことがあると思います。

Tom Lord-Algeのグラミー賞受賞作品

Steve Winwood『Back in the High Life』

Tom Lord-Algeがグラミー賞を受賞した作品は、Steve Winwood(スティーヴ・ウィンウッド)の『Back in the High Life』(1986年)と、『Roll with It』(1988年)でBest Engineered Recording – Non-Classical(最優秀エンジニア・アルバム賞)。

Santana『Supernatural』(1999年)でAlbum of the Year(年間最優秀アルバム)を受賞しています。

尚、このサイトでも紹介していますが兄弟のChris Lord-Alge(クリス・ロード・アルジ)も、グラミー賞を何度か受賞したことのある、とても有名な人気ミックス・エンジニアの一人で、二人の名前が一緒にクレジットされているアルバムも少なくありません。

トム・ロード・アルジとBABYMETAL

トム・ロード・アルジが日本の女性3人組メタルダンスユニットであるBABYMETALと「一緒に仕事をしたい」との旨の発言しましたが、これはかなり凄いことです。

日本のミュージシャンが、海外のサウンドに憧れて一流のサウンドエンジニアにオファーすることがありますが、ラブコールを直々にもらう日本人アーティストはあまり記憶にありません。

すでに成功していて、かなりの高い評価を受けていますが、Mixed by Tom Lord-AlgeのBABYMETALの作品が実現したら、想像することができないくらいの大きな世界が待っている気がします。

Mixed by Tom Lord-Alge 〜おすすめアルバム〜

Avril LavigneはMixed by Tom Lord-Alge

Avril Lavigne『Let Go』(2002年)

世界的な成功を収めたAvril Lavigneは日本でもお馴染みのアーティストですが、Tom Lord-AlgeはAvril Lavigne(アヴリル・ラヴィーン)の1st アルバムの2002年『Let Go』からメインのミックス・エンジニアとして、Mixed by Tom Lord-Algeとクレジットされています。

収録される「Sk8er Boi」は、当時、日本のテレビでもよく流れていたのを記憶しています。2004年の『Under My Skin』もヒットしているので、間違いなくTom Lord-Algeがミキシングした作品を聴いたことがある人は多いと思います。

Have A Nice Day/Bon Jovi

2005年のBon Joviの『Have A Nice Day』はChris Lord-Algeがメインのミキシングエンジニアなのですが、「Wildflower」「Novocaine」「Last Cigarette」「Story Of My Life」の4曲でミキシングエンジニアとして参加しています。

この時代のサウンドエンジニアは音圧競争であったり、デジタルとアナログのサウンドの違いなど、イロイロな悩みがありましたが、サウンド的にも『Have A Nice Day』は完成度の高いアルバムです。

日本でも『Have A Nice Day』はヒットしましたが、Tom Lord-Algeがミックスした「Last Cigarette」は「Story Of My Life」は個人的にも素晴らしいと思います。

Chris Lord-AlgeとTom Lord-Algeのミックスの個性の違いなども、このアルバムの聴きどころです。

わたしは新しいスタジオモニター・スピーカーを購入したときは『Have A Nice Day』をリファレンス・アルバムの一枚として基準にしてスピーカーを設置しています。

浜田省吾『Journey of a Songwriter』のミックス・エンジニア

2015年にリリースされた浜田省吾さんの通算31作目となるアルバム『Journey of a Songwriter ~旅するソングライター』のミックス・エンジニアは、Chris Lord-Alge、Jack Joseph Puig、Tom Lord-Algeの一流エンジニアの3人です。

Tom Lord-Algeは浜田さんお気に入りのアルバム『青空の扉』のエンジニアで、今回のアルバムでも「音数の多いものは Tom Lord-Algeにミックスしてもらいました。」と述べています。

また、浜田省吾さんは「たくさん入っている楽器の音すべてを綺麗に整理して、繊細かつダイナミックに仕上げてくれる。」とTom Lord-Algeのことを述べています。

トム・ロード・アルジのサウンドをDAWで再現

IK Multimedia「T-RackS 5」

Tom Lord-Alge T-RackS 5用プリセット

ボーカル、ドラムの各キット単体のためのプリセットからミックス・バスまで、トム・ロード・アルジが入念にデザインした様々な100種類以上のプリセットがIK Multimedia「T-RackS 5」には用意されています。

Tom Lord-Alge の100種以上のT-RackS 5用プリセットのなかで、特にクラシックなブリテッシュ・ミキシング・コンソールをモデリングしたT-RackS 5「British Channel」のプリセットは非常に良く即戦力となります。

ミックス時にキックが他のパートに埋もれてしまう人などは、トム・ロード・アルジのプリセットを試してみると「なるほど!!」という感じになります。

タイトルとURLをコピーしました